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雪組『Shall We ダンス』感想 [雪組]

たいへん遅ればせながら・・あけましておめでとうございます。
そして宝塚歌劇団100周年おめでとうございます。
この記念すべき年、いままで通り精一杯宝塚に浸って進んでまいりたいと思います!

風共を観ることができなかったショックは予想以上に深く、あの公演は私の中ではなかったことになってます。。
プログラムもルサンクも舞台写真も買わずに帰ってきてしまいました。
でも新年早々、雪組公演『Shall We ダンス?』『Congratulations 宝塚!!』を観劇することができました。
それもとてもいいお席で・・。チケットをお願いした方に感謝してもしきれません。

『Shall We ダンス?』
もともと原作映画のファンで、日本が世界に誇るべき物語だと思っています。
それを宝塚がどうミュージカル化するのか、本当に楽しみにしていました。
それとは別の次元で、ちぎちゃんの女役が見たくて見たくて仕方がなかったこともあって、観劇日が待ちきれませんでした。
とにかく期待が高まりすぎる中の観劇でしたが、結論としてその期待は全く裏切られませんでした。

●プロローグはボールルームダンスを宝塚ならではのショーシーンに変換していてなるほどと。
ちぎちゃんはきれいだけど、ここの鬘は個人的には微妙かな~。

●しょうくん(彩凪翔)の銀橋ひとり芝居に圧倒されました。いやーあの空間を、身動きもせずセリフだけで埋められるオーラと芝居力に、今後のさらなる活躍を確信しました。

●ドニーのともみん(夢乃聖夏)はこの人以外にこの役ができる人はいない!ときっと誰もが思ったことでしょう。
動きもセリフもオーバーだけどオーバーすぎないところがとてもよかった。で、変な役なのにともみんの足が長すぎてかっこよく見えてしまう!!ショーでも実感しましたが、スタイルよすぎですねー!

●ビルの上のラプンツェルという表現は言い得て妙ですね。まったく考えもつかなかった表現。

●窓からのぞいているちぎちゃん(早霧せいな)の美しく儚げなこと!!!もうこの人絶対何か闇を抱えて生きてるでしょう、ってつっこみたくなる儚さ!ちぎちゃんにぴったりだなぁ。ここのお衣裳もすてき。

●ヘイリーの家のシーン。えりたん(壮一帆)とあゆっち(愛加あゆ)の夫婦感と言ったら!これが組んで大劇場公演二作目ですか?で、エミリアの星乃あんりちゃんがまたかわいくって。でもさ、タブレット父親に貸したら絶対気になって履歴見るよね。で、ballroom danceってあるのに気付くよね。で、それを母親に言うよね。それとも気付いたとしてもどうでもいいくらい、父親に興味がないお年頃なのかしら。

●ダンス教室。バーバラのせしちゃん(大湖せしる)もまた、余人をもって代えがたい役柄ですね。若すぎて母親には見えないけど、男役としての経験が活かされた役で合ってました。

●場末のダンスホールに何故かいる超絶美女エラをやれるのはちぎちゃんしかいない!美しいけど儚げで、そりゃヘイリーでなくても気になっちゃうわ、という感じ。私も電車から彼女が見えたら絶対このダンス教室通うと思うもん(笑)セリフは全然違和感なかった。ちぎちゃんってもともとそんなに低い声じゃないし、大人な女性がぴったり。ここのお衣裳もすてきー!ちぎちゃんに限らず現代物の衣装っていつもと違うからとても新鮮で感動!

●レオンの咲ちゃん(彩風咲奈)はそつなくこなしてる感じ。それよりもジャンの大ちゃん(鳳翔大)から目が離せなかった。スーツ姿があまりにスタイルがよいのに、ダンスはまったく踊れない冴えないサラリーマン。冴えなさっぷりが板についていました。(いいもの持ってるのに不器用で活かせてない感じがちょっと大ちゃん本人とかぶってましたね)

●ドニーの銀橋ナンバー!すごいですね!迫力もさることながら、ともみんが銀橋ナンバーをもらってることに感動しました。貴重な男役さんだなぁと。まぁ歌詞はひとつも聞き取れなかったのですが(笑)

●探偵事務所のシーンはちょっと長かったような。もう少しセリフのテンポをよくしてほしかったかな。でも映画に忠実に、ってことなのでしょうか。

●上手でエラが父親と言い合っているシーンは、原作を知ってれば理解できるけど、初見の人には「なぜ突然父親がダンスを語るのか?」と疑問になったかもしれませんね。何はともあれ本音を吐露するちぎエラが愛おしくてたまらないです、はい。

●ヘイリーとエラのワルツはえりたんとちぎちゃんの身長差に萌えるためにあるのですよね??

●ヘイリー勇気をふりしぼって先生をお食事に誘おうの巻。
映画の役所さんの朴訥とした感じとは違い、えりたんはさわやかに誘ってましたね。
宝塚版では「平凡な」という言葉を映画とは違う風に解釈していて、それが成功していました。
個人的にはエラの「元気?別にないわけじゃないです」というセリフがツボ。余計に気になってしまうじゃないか~!

●まっつ(未涼亜希)登場。
東京で復帰してくれて本当によかった~涙。あまり目立つ役ではなかったのがちょっと残念だったけど、このシーンのかっこよさが半端じゃなくて!!歌も、まっつ健在。まっつが出てくるだけで場面がしまる。

●その後バーバラが過労で倒れたことをきっかけに、みなの心が競技会に向けてひとつにまとまる。
宝塚版は全体的に映画に非常に忠実ではありましたが、エラが自発的に競技会を目指すよう勧めるところは映画との大きく違いました。
原作ではたまこ先生(シーラに相当)が勧めて、最初舞さん(エラに相当)はしぶしぶという感じで了承するのですが、宝塚版はむしろエラがシーラを説得している感じでした。エラは舞さんよりも積極的な女性として描かれていました。

●駅のホームでひとりで踊るサラリーマン。映画でも有名なシーンのひとつ。電車が行き交う中、人びとが行き交う演出がとてもよかったなぁ。

●競技会のシーンはどのカップルも華やか。映像駆使。
そして例の事件が起こってみなが会場を去ると、そこでエラの歌。彼女の歌がどこでくるか待ってましたが、なるほどここに入れてきたか、と思いました。映画のこのシーンでは舞さんの心情ははっきりとは描かれてなかったので、新鮮でした。

●夫婦のシーン。あゆっちの芝居と歌には涙が止まらなかった。間違いなく今回のお芝居で一番いいナンバー。この若さでこの包容力って!!あゆっちははまり役ですね。
(しかし冷静になると、美人教師に手紙をもらった旦那をよく後押しできるな、とも。それが夫婦愛ってものなの?)

●手紙を読んだヘイリーの歌からの場面転換してエラのお別れパーティ。
ヘイリーのshall we dance?という歌声にのせてエラにスポットが当たったときのちぎちゃんの美しさに言葉を失いました。(←本公演で最もテンションが上がった瞬間)

●エンディングもとてもよかった。最後は夫婦と、ちぎちゃんとまっつ(役名で言え)という組み合わせなんですね。王道の宝塚的な終わり方とは言えなかったけど、物語の力が勝ったという印象。

『CONGRATULATIONS 宝塚!!』
コンタカについては特に言うことはありません(笑)一回では把握しきれなかったので。
あえて言うとしたらSAGIRはまったく理解できなかったということだけです(笑)
でも、素のちぎちゃんはきっとエラよりもSAGIRI寄りなんだろうな、という漠然とした実感がありました。このシーンのちぎちゃんの方が、無理してないというかすごくのびのびしてて(笑)ほんと、美人なのにおもしろい人だなぁ。

《総評》
えりたんの求心力があってこそ、今回のお芝居は映画に忠実でありながらもトップスターが輝く宝塚的な物語に仕上がっていました。
そこで、ここ数年で異様な若返りを図っている劇団にひとこと言いたいです。
えりたんとあゆっちの醸し出す落ち着き、余裕。これはお二人のキャリアの長さによるものだと思います。
いまの雪組トップコンビのような大人な組み合わせは絶対にこれからも必要です。
改めて、二人を組ませてくれたことに感謝すると同時に、これからも納得のいく人事を心掛けてもらいたいです。
今回の公演を観て、雪組がゆうひさん率いる宙組のようになっていく予感がしてなりませんでした(もちろんいい意味で)。
ぜひともいまの体制を維持して、組が成熟するのに充分な時間をあげてほしいです。
東京公演はまだあと二週間はあります。これからますます進化していく雪組さんを応援したいと思います。
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